【フランス歴史遺産探索4】眩いばかりの美しさ~パリの「オペラ・ガルニエ」~
19世紀後半、ナポレオン三世のパリ都市改造計画の一貫として、貴族たちの社交場の建設計画が持ち上がりました。オペラ座の設計コンクールで選ばれたのは、建築家のシャルル・ガルニエ。豪華絢爛な「オペラ・ガルニエ」は1875年に完成しました。
正面玄関
まず、オペラ座に足を踏み入れてハッとするのは、正面玄関の美しさ。大理石が潤沢に使用され、シャンデリアの光が揺らめきます。ここには、外の世界と一線を画するような、本当の意味で豪華絢爛な雰囲気があります。階段を一歩ずつ登っていくと、煌びやかな世界に足を踏み入れていくような感覚を覚えます。
まるで耽美な世界に吸い込まれるかのよう。以前、この階段を登る時、誰もが主役だと感じられるように造られたと聞いたことがあります。確かに、一日だけでも映画の主人公になったような気分にさせられる魔法のような何かがあるように感じられます。
観客席
華やかな社交場としてふさわしい金と赤の観客席。ここに身を置いてみると、不思議と映画で度々見たことがあるような貴族の世界の残り香が感じられます。
そして視線を天井に向けると、有名なシャガールの天井画「夢の花束」があります。「オペラの祭典」を表現したこの天井画は、1964年に描かれました。「夢の花束」という題名が表すように、美しい夢の世界を色彩豊かに幻想的に描いています。まるでこの天井画が客席を優しく包み込むかのよう。
コメント