1956年(昭和31)夏ギリシャ・エピダヴロスでメディアを演じるパクシヌー/Photo ©ギリシャ国立古代劇場
1900年(明治33)12月17日はギリシャを代表する歴史的大女優カティーナ・パクシヌーがこの世に生を受けた記念の年だ。今から120年前、ギリシャの首都アテネにほど近い港町として知られるピレウスで生を受けたパクシヌーは、古代ギリシャ悲劇の様々な役柄をはじめ、ハリウッドで国際的なキャリアを描いた初めてのギリシャ人女優としてもその名を今に残している。
パクシヌーは1944年(昭和19)アーネスト・ヘミングウェイの小説をサム・ウッド監督が映画化した『誰が為に鐘は鳴る(1943)』のピラー役で第16回アカデミー賞助演女優賞を獲得、一躍世界にその名を知らしめた。
1944年(昭和19)オスカー像を手にするパクシヌー
1920年(大正9)オペラ歌手としてそのキャリアをスタートさせたパクシヌーは早くにオペラから劇場へ転向。1929年(昭和4)アテネで上演されたアンリ・バタイユ作『裸女』に出演し女優としてのキャリアをスタートさせて以降、ギリシャ古典劇の重要な役柄を演じ続けた。
パクシヌーはまた1938年(昭和13)9月11日にギリシャの誇るエピダヴロスの古代劇場で、実に2000年ぶりに上演された古代ギリシャ三大悲劇詩人・ソポクレス作のギリシャ悲劇『エレクトラ』で主演を務めたことでもその名
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