福田耕佑氏によるカザンザキス研究書『ニコス・カザンザキス研究』9月に出版

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GreeceJapan.comで「しがしが留学記」を連載し日本・ギリシャ双方から好評を博した大阪大学人文学研究科/日本学術振興会 特別研究員(PD)の福田耕佑氏が、ギリシャの誇る世界的作家ニコス・カザンザキスをテーマに執筆した博士論文を書籍化した『ニコス・カザンザキス研究~ギリシア・ナショナリズムの構造と処方箋としての文学・哲学』を今年9月に上梓する。
カザンザキスの『禁欲』『饗宴』を翻訳するなど、日本におけるカザンザキス研究の若き第一人者として活躍する福田氏は、今回の博士論文の書籍化についてGreeceJapan.comに対し次のとおりコメントを寄せている。
本書の帯にはScandalizing Greeceという少々不穏当な言葉を入れていただきました。なかなか和訳しづらいですが、結局「ギリシア・スキャンダル」ぐらいのカタカナになるかと思っています。これはカザンザキスのキリスト論と彼の映画論を扱ったScandalizing Greece ?という書籍のタイトルのから取りました。カザンザキスはキリスト教会では受け入れがたいキリスト像を提示したことで断罪や破門、また追放という憂き目に遭いましたが、カザンザキスが思い描いたギリシアやギリシア思想の伝統の理解もまた「スキャンダラス」なものだった、ということを明らかにしようとしたのが本書でございます。本書で明らかにしようとしたギリシア像

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