欧州最古の窯「マイセン」歴代の石こう型を間近に。商標の手描き作業も見学できるmanufacTOURのすすめ【ドイツ】
城内の磁器工場から歴史が始まった
「マイセン(正式名は州立マイセン磁器製作所有限会社)」が、どこの国のブランドで、どのような特徴を持ち、どのようにつくられているか、正確には知らない人は多いのではないでしょうか。
マイセンの町並み
そもそもマイセンとは、ドイツ東部の市の名前です。紅茶で有名なダージリンがインドの地名のようにマイセンも地名です。
首都のベルリンから見て150kmほど南下した場所にあり、ドイツ鉄道(DB)で2時間ちょっとの距離にある人口3万人弱のドイツの古都です。
このマイセンで、18世紀の初頭につくり始められた磁器が現在「マイセン」と一般に呼ばれています。
磁器づくりが同地で始まった背景には、磁器の美しさに「狂った」当時の領主アウグスト強王の存在がありました。
アウグスト強王の双剣の紋章は現在、マイセン磁器のモチーフにもなっている
東インド会社経由で日本や中国から持ち込まれる陶磁器に魅せられた領主が、自然科学者を監督官に配置する中で、錬金術師に制作・研究にあたらせ、硬質磁器づくりを成功させます。
ノウハウの流失を恐れたその領主は、ドレスデンから川で下ったマイセンにある、後期ゴシック建築のアルブレヒト城内に、王立の磁器工場(Royal Polish and Electoral Saxon Porcelain Manufactory)を設けました。
丘の上にある
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